注射針が刺さりにくいのは血管の老化が原因

針が刺さりにくいのは血管の老化

針が刺さりにくいのは血管の老化

血管を見つけにくい患者さんの特徴

採血の時、血管を見つけにく患者さんっていますよね?見つけにくい人の特徴としては、皮膚が普通より厚かったり、血管が細いなどの人が当てはまるかと思います。逆に採血しやすい人は、太い静脈が皮膚の下に透けて見えている人ですね。やはり肥満体系の方は、静脈が皮下脂肪に埋もれていて見つけにくいのです。採血しやすそうな静脈が見つけられない場合は、指で触って静脈を確認しましょう。表面上では見えなくても、触ってみると埋もれている太い静脈があることが多いのです。

注射しにくい患者さんの特徴

注射針を刺しにくい患者さんには、血管が老化している人が多いです。血管が表面に見えているのですが、血管の老化により、血管が固くなっていて爪楊枝でスパゲッティを刺すときのような具合に血管が逃げてしまうのです。また、そのような静脈は血管のしなやかさを失っているので、注射針がうまく血管に刺さったとしてもそこから出血してしまうことが多いのです。

血管が老化している患者さんへのアドバイスとしては、メディアや講演会などにも積極的に活動していて、医療法人社団池谷医院院長兼理事長の池谷敏郎氏が書いた「血管力―血管力で若々しく健康に生きる」が参考になるかと思います。

血管力―血管力で若々しく健康に生きる

他の血管も選択肢に

一般的には肘正中皮静脈が最も採血しやすい場所と言われていますが、患者さんの中には肘正中皮静脈が表面的にわからず深い場所を通っていて、他の血管の方がよく目立つという患者さんもいらっしゃいます。採血しにくい人や一般的な人とは異なる場所の血管が発達しているという人もいますので、患者さんによっては一か所にこだわらず他の血管を探すという柔軟な対応も必要ですね。

老化した血管でも採血しやすくする方法

老化した血管や身体が冷えた状態、脱水症状時では血管が細くなり静脈を見つけにくくなっているので、身体を蒸しタオルなどであたためたり、水分を補給させることが効果的です。また、採血を受ける患者さんの心理状態によっては看護師側からしてもやりにくくなってしまいますし、さらに患者さんから「私はよく採血しにくい血管と言われるのですが……。」とか「失敗しないでね!」など言われてしまうとナース自身のプレッシャーになってきますので、事前にしっかりとした説明や患者さんの気持ちをリラックスさせるなどして、スムーズに採血を行えるようにしておくことがポイントですね。

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